Kansai Club
 

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2008年度学生研修プログラム選考論文

 6年目を迎える関西クラブLA学生研修プログラムの研修生として下記3名の学生が論文審査、面接結果選考されました。 

「関西の活性化の為に」と言う課題で小論文を募集、応募者23名の中から論文審査で9名がを選び2次審査の面接にゆおり最終的に次の3名が研修生に決まりました。


(1) 倉崎 憲    同志社大学 法学部3回生 

『関西活性化のために』 

「関西の地盤沈下」や「関西は元気がない」と各メディアなどで報じられている今日この頃。自分が生まれ育った関西。このようなことを耳にして、気持ちがいいは ずがありません。もちろん悲観的になる必要はないのですが、たしかに街を歩く人々の表情を見てると、あまり元気が感じられません。険しい表情をして歩いて いる人が多いように感じます。関西はそれぞれいい面を持ってると思います。千年を越える歴史を持つ京都。関西以外の友人や知り合いの外国人を関西に招いた 時には必ず清水寺や金閣寺といった歴史ある場所に足を運びます。ゆったりとした時間が流れる奈良。たまに一人で奈良公園に散歩に行くこともあります。夜景 がきれいな神戸。きれいな景色が見たい時には友人とふらっと神戸に行ったりもします。商業がさかんで阪神タイガースで盛り上がる大阪。笑いの大阪。 このような特徴をあわせもつ「関西」。「やはり関東の方がいい。」「関西はばらばらだ。」このような声を耳にした時、僕は悔しくなります。関西だって負けてないし、こんなに熱いんだぞってことを見せたい。学生である、僕らに何ができるでしょうか。 

先日、京都に全国から100団体、200人以上もの各学生団体のリーダーが集まり、「学生首脳会議」と称し、「学生×環境」をテーマにしてパネリストをお呼 びしてディスカッションやグループワークが行われました。東は東京から、西は九州から参加していた学生もいて、非常に刺激を受けました。その時、これだ! と思ったのです。今、関西には様々な分野の学生団体が存在します。ビジネス系であったり学生支援系であったりイベント企画系であったり環境系であったり国 際系であったりと様々です。僕は学生国際協力団体SIVIOという団体で、ラオスの小学校がない村に小学校を建設するべく、学生によるチャリティーイベン トを開催しその収益を建設資金に充てています。アメリカではチャリティーが文化に根付いていると思います。日本でも、もっとチャリティーを身近に感じれ る、ボランティアってそんな堅苦しいものじゃなくてもっと身近なものだということを感じてもらうきっかけ作りができればいいと思ってます。

 せっかく各団体それぞれ熱い活動をしているのだから、それぞれが発表できる場、発信できる場を作れないか。つなげることはできないか。つなげることが非常 に大切だと思うのです。このような学生によるイベント等が関西で広がることで、周りに刺激を与え、そこからまた新たな行動が生まれれば関西を元気づける、 関西の活性化につながる第一歩になるのではないでしょうか。 

現 在、12月6、7日に関西の中心である難波付近の精華小学校で「関西活性化」をテーマに、ライオンズクラブさんや教育委員会の協力のもと、10000人規 模の大チャリティーイベント「大阪祭(仮)」の開催を予定しています。今まで、関西で1万人規模のイベントは、歌手のコンサートや野球ぐらいしかなかった のではないでしょうか?今回の試みはそうではなくて、全員が全員主役なんです。若者10000人が集うデカい祭りによって、みんなで関西を活性化させよう というものです。内容は、グランド、教室では各団体のブースを設けます。関西で同じような新年を持って活動をしている団体多々あるので、せっかくだから国 際系なら国際系、環境系なら環境系で他団体と交流を深め、なおかつ社会に発信する場を設けようじゃないかということです。体育館などでは吉本さんや松竹さ んをお呼びし、大阪のシンボルである「笑い」もコラボして関西の良さを前面に出そうと考えております。 実現困難な企画のようにみえるかもしれませんが、若者と社会が力を合わせて関西の将来を本気で考えあえば決して実現不可能なことではないと思います。今行動しないとますます関西が地盤沈下していく、そのような事態になるのではないでしょうか。

先日、現京都市長の門川大介氏もこう言っておられました。

 「いつの時代も私を含め、若者が未来を創る、若者が時代を変えていくのです」

今から100年前、携帯も車も存在しませんでした。 現在では当たり前に存在するモノが、今からたった100年前にはなかったのです。 また、最近毎日のようにメディア等で取り上げられている、地球温暖化問題も100年前には存在しませんでした。 100年という単位でなくても、数十年、数年という単位で世の中は目まぐるしく変わっていくのです。 学生には、芸術・学術・経済、さらには「まち」全体の空気までをも動かすことのできるパワーがあると思っております。学生と社会の良質なコラボレーションを構築することで、学生の活動の成果を世に広め、関西の活性化に貢献できるのではないかと考えております。

どうか、ロスアンゼルスという異国の地で、グローバルな視野を養うためにも、ぜひ研修に参加させていただきたいと思っております。


(2) 廣山 みどり    関西大学 商学部 3回生

 『大学ビッグバンドジャズから生み出せ!関西一街一音』

「大 学ビッグバンドジャズから生み出せ!関西一街一音」これが私の考える関西活性化です。関西の一つ一つの街が,街の象徴となるジャズバンドを持つ。それを通 して,関西に暮らすすべての人に,自分の街への愛着や誇りを持ってもらいたい。そのきっかけを関西の大学ビッグバンドジャズに生み出して欲しい。それが私 の考える関西活性化です。

「関西を活性化させる必要はあるのだろうか。なぜ,何のために,誰のために,活性化する必要があるのだろう。そもそも”活性化”って何なのだろう。」私はまず それらを疑問に思いました。観光地化することが活性化なら,関西に活性化は必要ないと思います。なぜなら,関西は,街は,そこに生活する人たちのものであ り,その人たちにとってこそ,一番住みよく,一番居心地のいい場所であるべきだからです。私が思う関西活性化とは,「関西に暮らすすべての人のために,関 西をより良い場所・コミュニティにすること」です。観光客が増えることで,関西人の生活を豊かにすることはあるでしょう。しかし関西全域でそれは不可能で あり,他所から来た人に「関西はいいところだ」と言われても,暮らしている人たちがそう思っていないのなら,何の意味もありません。 

だから,まず関西の一つ一つの街を「その街に暮らすすべての人にとって,より良い街・コミュニティにすること」から,私の考える関西活性化は始まります。い い街とは,安全,教育,環境などの基本的なことが揃っていること,そして「誇りを持てるような街」であることが大切です。関西のどの街に生活する人も,自 分の街が大好きで,自分の街に誇りを持っている,そんな関西にすることが,私の考える関西活性化です。

そして,その関西活性化の方法が「関西一街一音」です。自分の街に,その街を象徴する自分たちのジャズバンドがあり,目に見える形で自分たちの誇れるものが 存在していることで,自分の街への愛着が増すと考えています。ではなぜジャズバンドなのかというと,それらの持つ不思議な力を確信していると同時に,大好 きだからです。 

私は5月11・12日に大阪城野外音楽堂で開催された「大阪城ジャズフェスティバル」に,司会として,実行委員とし て関わっていました。大阪城ジャズフェスティバルは,関西の11大学のジャズビッグバンドが集まり「元気が無い時代だからこそ,関西を学生の力で元気にす る」を目標にしているイベントで,今年は 2日間で2000人近くの来場者がありました。また,本番に向けての宣伝ライブを関西の街中で行ったとき,音楽が流れだすと,人々は立ち止まり聞き,時に は体を揺らしてのってくれました。また,このイベントの運営はすべて学生が行っており,実行委員の皆と半年間共に,頭,時間,体力を使って活動してきまし た。出演した11大学はどれも実力派で,熱くて,カッコよく,演奏が好きで,お客さんが大好きです。「音楽には力がある。ジャズには人をスイングさせる (揺さぶる)力がある。大学生ジャズメンには演奏だけでは語れない熱さとパワーがある」そのことを知りました。

私の考える関西活性化の第一歩は,関西の街にジャズバンドを持ってもらうことですが,いきなりは無理でしょう。だから,大学生ジャズバンドに週末に関西各地 を回ってジャズライブを開いてもらい,きっかけを作りだして欲しいのです。駅前,公園,スーパーの前,病院のロビー,大学生ジャズバンドによるジャズライ ブが毎週どこかで開かれ,人々が集まる。大学生ジャズメンたちなら,喜んで協力してくれるはずです。 

私の夢は,一つの街に一つのジャズバンド,休日は関西のどこの街に行ってもジャズが流れていて,自分の街のジャズバンドの演奏を聞くた めに人が集まる。自分の街に自分たちのジャズバンドがある,そのことをきっかけに関西のどの街に暮らす人にも,自分の街に誇りを持って欲しいのです。暮ら している人にこそ愛される街,関西であってほしいのです。またこれが実現すれば,「ジャズと共に生きる街・関西一街一音 」として,世界にアピールできるとも考えています。 

私は関西が好きです。そして関西人に関西をもっと好きになってもらいたい。私ももっと関西を好きになりたい。だから「大学ビックバンドから生み出せ!関西一 街一音」。関西活性化の一つの手段になれるはずだと考えています。実現できたら絶対に素敵だと思うし,何より,そんな関西を私は見てみたいです。


(3) 竹原 希光子    大阪大学大学院 語学文化研究科 

『関西の活性化のために』 

活性化とは、その為に何かをした結果ではなく、人と物の交流の軌跡そのものだと思います。関西には、伝統的なものから現代的なのものまで、様々な要素が交 錯しながら活きています。「関西」と一括りに言われますが、一つの言葉に包括しきれないほど、各地域の特色は豊かです。そして、個性あふれる各地域には、 それぞれに、ユニークで、ユーモア溢れる人々がいます。それら内なる文化の多様性に、自らがもっと目を向けて、交流し、お互いに高め合うことができれば、 関西は、今まで以上に、大きな力が発揮できるのではないでしょうか。 

現在、文化庁は、地域が文化力を高める6つの「文化力プロジェクト」を行っています。関西は、平成15年に、いち早く「関西元気文化圏推進協議会」を立 ち上げました。しかし、地元の人に、どれほどこの動きが浸透しているか疑問に思っています。私は、京都の大学で、京都の文化の現状について卒業論文を書き ましたが、調査を進めるなかで、京都の人たち自身が京都の魅力をうまく発信出来ていないと強く感じました。それは、地元の西宮についても同じです。そのよ うな経験から、関西の活性化に向けて、個人のレベルでも出来ることを、ここでは二点、提案したいと思います。   

一つ目は、”昔からあるものを大切にし、その価値を見直す”ということです。関西は、日本の歴史的文化遺産の約半数が集まる地域です。しかし、そのことの 価値を知る人は決して多くありません。”昔からあるもの”は、いつも同じ場所にあって当然と思いがちですが、実はそうではありません。なくなってしまって 初めてその大切さに気づくということがよくあります。しかし、気づいてからでは遅いのです。例えば、身近なもののルーツを調べ、研究者と共に勉強会を開い て、互いに交流する機会を作るのはどうでしょうか。身近な歴史を知るという、誰にでもできることで、人の輪を広げていく。地域の人が、地域の特性を”再発 見”することで、関西に残していきたいもの、伝えていきたいものが、いくつも見出せると思います。

平成20年3月に、京都市主催のシンポジウム「<京都発>花街の文化とまちづくり」が祇園甲部歌舞練場で開催されました。私はこのイベントに 広報という立場で関わらせていただき、企画の段階から、花街に関わる様々な方に話を伺う機会を得ました。それによれば、地域の理解がなければ、歴史的建造 物や町並は、現状維持すら出来ないという状況でした。地域の人々自身が、その土地に愛着を持つことこそが、まちの活性を生み出す第一歩になるということを 知ったのです。  二つ目は、”生活と文化を切り離さない”ということです。関西に住んで仕事をし、常に関西の文化に触れているのに、それぞれがうまくリンクされていないよ うに感じます。関西には土地柄を生かした伝統産業や企業が数多くあり、業種も多岐に渡ります。しかし、例えば京都の伝統産業の一つである友禅染めは、着物 を着る人の減少により、職人が職を失っていると聞きます。ある職人さんの話によれば、問題はそれだけではなく、後継者難や、さらに、仕事がないために新人 を育成することも出来ないとのことでした。存続の危機にある文化は、身近にあります。これら文化を次世代に繋いでいく為には、それらを実際に使うユーザー の意見を取り入れることが必要です。容易ではないことではありますが、人と人が交流し、生活と文化がリンクすれば、おのずと、解決法は見えてくるのではな いでしょうか。以 上、二つの提案をしてきましたが、両者には共通の要素があります。それは、「つなぎ役になる」ということです。地域を活性化させる為の源となる人やアイデ アがあったとしても、それらをうまく繋ぐことが出来なければ、力を有効に発揮することが出来ません。その橋渡しをする「つなぎ役」が必要とされているので す。私は、高校生の頃から狂言を習い、京都で新たに茶道の稽古に参加し、伝統文化を発信するイベントプロデュース活動にも関わっています。多くの人に関西 の良さを再発見してもらえるように呼びかけ、また、自らも学びながら、多くの機会を提案していきたいと考えています。アメリカでは、映画産業等の文化活動 において、どういった取り組みがなされているかについて、興味を持っています。アメリカの文化は何によって支えられているのでしょうか。問題点は何なので しょうか。地元企業と学生・住民はどのような関係を結びながら、社会に関わっているのでしょうか。それらコミュニティーのあり方を実際にこの目で見て、意 見を交換することで、関西にあったより具体的な取り組みを見出したいと考えています。  

関西の人が関西を見直し、そこから大きな力が生まれるよう、地道な活動を通して、貢献していきたいと考えています。
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